多数の人に必要

重要性

• 識字が重要＝ルビが重要
• 数十年の経験の上、緻密な組版
• 長年の研究・活動の上、要件が熟知され文書化
  （JLREQまたは小林敏、小林龍生、木田泰夫の活動…）
• ウェブ・電子書籍で、ルビの実現が不完、低品質
• リスク：
  • 次世代端末に適用されない
  • EPUBの代わりにプロプライエタリシステム
  • 若者等の読書が減る

環境の多様性

その他環境の多様性

• フォントサイズの小大
• 環境の明るさ（ダークモード等）
• 音声合成の有無
• 対話型辞書の有無

ユーザの多様性

• 教育レベル・年齢
• ディスレクシア
• 視覚障害（重傷様々）
• 色覚異常
• 完全盲目
• 好み
  • 環境による
  • 文脈による：
    学術試験、娯楽読書、緊急警報、医療診断…

他の必要機能

音声合成

↓

🔊　きょうとし　🔊

他の必要機能

音声合成

内容とスタイルの分離

HTML

基礎の層：

• 内容
• 構造
• データ関係

CSS

表示の指示：

• 自動組版
• 各バリエーションを実現

内容とスタイルの分離

HTML

<ruby>
  <rb>京<rb>都<rb>市
  <rt>きょう<rt>と<rt>し
</ruby>

CSS

rt { font-size: 50% }
ruby {
  ruby-align: space-between;
  ruby-merge: auto;
  ruby-position: over;
}

問題の事例

改行

親文字とルビ文字の関係を知っている場合

親文字とルビ文字の関係を知っらない場合

問題の事例

インライン化

読み順が守られている場合

読み順が混ざった場合

問題の事例

検索可

読み順が守られている場合

読み順が混ざった場合

問題の事例

仮名の省略

理想

親文字とルビ文字の関係を知っらない場合

改行不可

読み順が混ざった場合

検索不可

問題の事例

組版バリエーション

熟語ルビおよび他のバリエーションに必要情報：

親文字とルビ文字の関係

単語の区別

問題の事例

音声合成

複数の団体

• 表示・組版（CSS）：
  W3Cで標準化
• データ構造（HTML）：
  WHATWGで標準化

W3C

• 国際化の専門家が多い
• アクセシビリティを重要にする
• ブラウザー以外の環境を認める
• ルビの興味あり人が多数

ルビに関するCSSは進歩し易い

WHATWG

• 2004設立
• W3Cの枝分かれ、仲良くない
• 少人数
• 高度な技術能力、国際化の面で知識と興味不足
• ブラウザー以外の環境は対応外
• ルビに興味がない

長年、ルビに関するHTMLは進歩不可だった

交渉済み！

• 数年の交渉
• 目的：ルビに関するHTMLの部分のみをW3Cで開発
• 成功：WHATWGの許可を得て、ルビをW3CのHTML-WGのチャータに書込み
• 次のチャータ更新：2024年6月

なぜそれ？
なぜ今？

• HTMLはウェブ技術の基礎の層
• 他の全てがそれに依存
• 解決しなければ、他の課題の解決が困難
• Chrome、Webkitがエンジン書き直し中
• W3CとWHATWGの間に珍しい協力の機会

今回のプロジェクト案

主要目的

要件を満たせるルビマークアップを公式にする

成果物

W3CでのルビHTML拡張仕様

期限

HTML-WGチャーター以内（6月まで）

APLの今年度中（３月まで）

補足目標

仕様書をRECトラックで進展

W3CでのHTMLルビ活動を継続

今後

• 音声合成問題の解決方法を検討し、仕様書の案を書く
• 完成したHTML+CSSルビモデルをブラウザーが実装するように刺激
• HTML+CSS仕様のテストと改善
• 完成したHTML+CSSルビモデルを利用する電子書籍作成グイドラインを検討し、開発
• ウェブ開発者へのルビ使用の振興